13年5ヶ月という歳月。
バンドが終幕して10年間の空白があり、再び始動したのが2010年なので、このアルバムが産み落とされるまでに3年以上の歳月が過ぎました。やっと彼らの現在進行形の音にリアルタイムで出逢うことができる日がくるとは...。(今までは過去の作品を追いかけることしかできませんでしたので)
今日、この日のために準備は万端!。CDプレーヤーとアンプは1週間以上前から電源入れっぱなしでヒートアップはOK、メンテナンスCDでシステムのコンディションはクリーンに。ノイズになる空気清浄機、エアコン、PCなどは全て電源オフ、部屋は完全に暗室にして音に集中できるようにします。
それではCDを入れて深呼吸をし高揚する気持ちを抑えながら、A WILLという作品と全身全霊で向き合います。
再生開始...
言葉にならないくらいの衝撃!。ギター、ベース、ドラム、ボーカルと全ての音。ちょっと、これすごいです!。音圧を適度に感じるくらいのボリュームで聴くと、もはやCDの音とは思えない「生々しさ」です!!!凄まじいエナジー、熱気、バンドアンサンブルがCDという器にパッケージされており、ただただこの熱量に圧倒されます!楽曲達がひとつひとつの命を持って躍動しており、脈打って生きているかのようです。これはもはやA WILLという「ひとつの生命」なのだと思います。
最後まで聴き終わると、まるで一本の濃密な映画を観ていたような、熱気の凄まじいライブに参戦していたような感覚。54分と決して短くはないのに、A WILLの世界に引き込まれてあっという間の54分間。CDの回転が止まり、こみ上げてくる感情は「あぁ...終わってしまった...」という感慨無量の想い。
LUNA SEAが好きだからこそ、心に何も響かなかったら本気でダメ出しするつもりでしたが、不満点がどこにも見つけられません。このモンスターアルバムは軽々と想像していた高いハードルを越えて行ってしまいました。この先、私が何十年も聞き続けていくことになるのは間違いありません!
「A WILL」とは?
A WIllとはLUNA SEAの「過去」と「現在」が絶妙なバランスで混在しており、悪戯に過去をなぞった作品ではなく、紛れもない彼らの現在進行形ロックアルバムなのだと感じました。
あと聴いてて驚いたのは、シングル曲達の新鮮さ。散々聴いていたのに、飽きずに全てが新曲に感じられます。A WILLという怪物アルバムの一部としてよく馴染んでおり、シングルの頃とは全く比べものにならない程の輝きを放っている。特に「乱」はアレンジが加わったことにより、「ドラマ用歌謡曲」からLUNA SEA流「オルタナハードロック」として昇華しており、本当の姿を手に入れています。
また、様々な個性あるモンスター楽曲達が次々と解き放たれるわけですが、本来であれば互いがぶつかり合ってバラバラになってしまうと思います。しかし、曲順、ミュート時の空間、アルバムを一曲とした起承転結がしっかりと考えられているからこそ、絶妙なバランスでうまく共鳴しあい化学反応を生み出しています。この点は終幕前からすごいバンドでしたが、A WILLではその比にならないほどの調和で成り立っています。
1998年のアルバム「SHINE」は「様々な迷いがありながらも光を求めていく」という当時のバンドの状態を体現したかのようなアルバムでしたが、このA WILLでは一片の迷いもありません!。今のバンドの状態が最高な状態であり、今こそがLUNA SEAの全盛期なのではないかとすら感じられる音。個人的解釈にはなりますが、彼らがSHINEの時に見つからなかったもの、求めていたものの答えがこのA WILLの中にはあるのではないでしょうか?
ありがとう
ひとつめはタイトル通り「伝える決意」。
未来に対して己の音を通じて想いを伝えたい、繋ぎだい、遺したいというメンバーの熱い想い。彼らの音に宿る熱や魂は聴いた者のハートに何か熱い感情を遺し、「生きるエナジー」を分け与えてくれることだと思います。「ロックって、バンドって本当はこんなにすげぇんだぜ!」「アルバムってすごいんだぜ!」「バンドマジックって本当にあるんだぜ!」と音で啓示し、「音楽に宿る力」を感じとることができる希少で価値ある「本物のロックアルバム」。今の10~20代のロックリスナーの方々にこそ一人でも多く聴いて感じて欲しいと思える作品です。
ふたつめは彼らのファンに対しての「感謝の意思」。
間違いなく今の彼らがA WILLを創れたのは13年と待ち続けてくれたSLAVEの方々がいてくれたからだと思います。そんな待ち続けてくれた皆の気持ちに全身全霊で応えたい!というメンバーの強い想い。A WILLとはLUNA SEAを支えてくれた全ての人達への「愛と感謝のアルバム」なのだと思います。でないと、こんなアルバムは産まれないと思います。
こんな時代に心から感動する素晴らしいアルバムに出逢えて、本当に幸せです。アーティストの想いが体温が、こんなにも手に取るように感じられたアルバムは生まれて初めてでした。
目に留まるかどうかは分かりませんが、この場をお借りしてひとつだけ言わせてください。
RYUICHI、SUGIZO、INORAN、J、真矢、彼らを支え携わってくれた全ての方々、そして彼らを待ち続けてくれた全てのSLAVEの方々へ敬意を表して。
